外国人の雇入れ・離職時の雇用状況届出はどこへいつまでに出すか
要点
外国人の雇入れ・離職の届出は、雇用保険の被保険者かどうかで、使用する様式・提出先・期限を分けます。確認済みの本人情報を対応する書類に転記し、提出の担当と完了の記録をそろえる流れで進めます。
この記事は、外国人の従業員を雇い入れる、または離職を届け出る小さな会社の担当者が、書類・提出先・期限を保険の区分に合わせて確かめる流れをまとめたものです。
公式ページ・公式ヘルプなどの一次資料を2026年11月3日に確かめました。機能や制度は変わることがあるので、使う前に各ページで最新の状態を確認してください。法律・税務・労務の判断や、効果を約束するものではありません。
例は説明のための架空の例です。確認表や作例は、当社の考えをまとめたもので、公式の機関が示しているものではありません。
1.届出の対象と、転記する情報を確かめる
届出の対象は、日本国籍を持たない方のうち、特別永住者と在留資格が「外交」「公用」の方を除く外国人で、雇用保険の被保険者とならないアルバイト等も含まれます。
届出の前には、本人から在留カードや旅券などの提示を受け、届け出る事項を確認します。この届出では、在留カードなどの写しを提出する必要はありません。
氏名欄は、日常使っている通称名ではなく本名を記入します。在留資格欄は、在留カードの「在留資格」または旅券上の上陸許可証印の記載どおりに転記します。
在留期間欄も、在留カードや旅券上の上陸許可証印の記載どおりに記入します。在留カード番号欄には、カードに記載された12桁の英数字を転記します。様式第3号の氏名欄はローマ字、フリガナはカタカナで記入します。
ここからは当社の整理です。
手元の名簿だけで下書きを完成させず、本人が提示した資料と転記後の内容を見比べる工程を設けるとよいです。読み取れない文字や記載の食い違いは、推測で埋めず、確認待ちとして扱います。確認に使う資料の該当箇所と記入欄を対応させておくと、見直しの際に同じ項目へ戻れます。確認を終えた項目と、本人への再確認が残る項目も分けて残します。
2.保険の区分に合わせて書類と期限を選ぶ
被保険者となる方の雇入れ・離職
雇用保険の被保険者となる方は、雇入れ時の雇用保険被保険者資格取得届(様式第2号)、離職時の雇用保険被保険者資格喪失届(様式第4号)の提出が、外国人雇用状況の届出を兼ねます。期限は、雇入れの場合が翌月10日まで、離職の場合が翌日から起算して10日以内です。
被保険者とならない方の雇入れ・離職
雇用保険の被保険者とならない方は、外国人雇用状況届出書(様式第3号)を使い、雇入れ・離職とも翌月末日までに届け出ます。この様式は、届出対象の外国人1人につき1枚を使います。
様式第3号を離職の届出に使う場合、⑦欄の「資格外活動許可の有無」は記載不要とされています。
書類を作り始める前に、社内で確認した区分と、今回の出来事が雇入れか離職かを作業メモに残します。前回使った書類をそのまま複製するより、今回の区分から様式と期限を選び直す進め方にします。
3.提出先の管轄と様式の使用開始日を見る
被保険者となる方の届出先は、雇用保険の適用を受けている事業所を管轄するハローワークです。被保険者とならない方は、その外国人が勤務する事業所施設の住所を管轄するハローワークに届け出ます。
本社の住所と勤務先の住所を混同しないよう、提出先を確認した資料と、実際に提出する窓口を作業メモに並べておくとよいです。書類の作成者と提出者が違うときも、確認の経緯を引き継ぎやすくなります。
厚生労働省の掲載ページには、現行の様式第3号とは別に、2027年4月1日(令和9年4月1日)から使う様式が案内されています。掲載ページでは、現在のものに「_R080614」、令和9年4月1日から使うものに「_R090401」と付いています。
保存済みのファイル名だけで判断せず、掲載ページの使用開始の案内と照合してから用意する流れにします。先の日付の様式を現在用の保存先に混ぜず、取得元のページも一緒に記録しておくとよいです。
4.確認・作成・提出の担当をつなぐ
書類の用意から提出までを同じ担当者が担う場合も、確認済みの事項と未処理の作業が区別できる形にします。下の表は、社内で受け渡す情報の整理です。
| 作業の区切り | 担当の置き方 | 用意・記録するもの |
|---|---|---|
| 出来事の連絡を受けたとき | 現場から事務担当へ | 雇入れか離職か、出来事の日付、勤務先 |
| 書類を作る前 | 事務担当 | 確認済みの区分、提出期限、本人に確認する項目 |
| 記載を見直すとき | 作成者と確認者 | 転記内容、空欄の理由、照会中の事項 |
| 提出するとき | 提出担当 | 提出先、使う様式、提出した日と内容 |
| 作業を閉じるとき | 管理担当 | 提出後の控え、残った対応、引継ぎ先 |
「書類を作った」と「提出した」は別の状態として扱います。提出後の控えや受付の記録を、対象の案件と結び付けて残す進め方です。誰かが提出したはず、という口頭の認識だけで作業を閉じず、何をもって完了とするかを担当間でそろえます。
提出待ちの案件には、止まっている理由と次に対応する担当を添えます。確認待ちの項目だけを取り出せるようにしておくと、転記のやり直しと照会の往復を分けて管理しやすくなります。
5.記載や対象に迷う箇所は確認先を分ける
外国人雇用状況届出の確認方法や記載方法が不明な場合は、管轄のハローワークが問い合わせ先として案内されています。
照会の前には、記入しようとしている欄、確認に使った資料、どの記載で迷っているかをまとめます。一般的な書き方への質問と、本人の状況についての判断が混ざらないよう、質問を分けるとよいです。
個別の適用や就労の可否については、社会保険労務士や、在留資格を扱う行政書士・出入国在留管理局など、専門家や公的な窓口に確認します。事務担当が、転記できる情報だけを根拠に結論を出さず、回答を受けた事項とまだ判断を待つ事項を区別する進め方です。公式資料の説明と個別の確認結果を照らし合わせ、必要な確認が済んでから社内の記録を更新します。
6.確認表
公開・共有の前に、この表で確かめます。
| 確認 | 確かめること |
|---|---|
| □ | 届出の対象と、社内で確認した手続きの区分を照合したか |
| □ | 本人が提示した資料と、転記後の氏名・在留情報を見比べたか |
| □ | 雇入れと離職を区別し、今回の提出期限を記録したか |
| □ | 提出先の管轄と、使用する様式の案内を照合したか |
| □ | 作成・確認・提出の担当と、確認待ちの事項を共有したか |
| □ | 提出後の控えと完了の記録を案件に結び付けたか |
7.自社の事務の手順まで形にしたいとき
ここまでの確認を、自社の事務の手順書や、AIの結果を確かめる検査まで形にしたい場合は、当社のように、手順と検査の設計まで行う相談先が選択肢になります。オンラインは全国から対応しています。
自社の事務のどこから確認を入れるかを相談したい場合は、30分の無料相談をご利用ください。法律・税務・労務の判断や、効果の約束は行いません。
出典(確認日:2026年11月3日)
- チェックリスト ~適正な外国人雇用状況の届出のために~:対象の範囲、氏名と在留資格の記入
- 「外国人雇用状況の届出」について:確認資料、届出書と期限、将来様式の使用開始日
- 外国人雇用状況届出Q&A:在留カード等の写しの提出が不要であること
- 外国人雇用状況届出書(様式第3号)(PDF)_R080614:本人ごとの用紙、離職時の記載不要欄
- 外国人雇用はルールを守って適正に(令和8年6月版):区分による届出方法の違い、提出先の管轄、問い合わせ先
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