議決権行使書には何を書く?総会・議案番号・賛否・期限の欄を整理

要点

作成時は、どの総会で、誰が、どの議案にどう答え、いつまでに届けるのかを追える欄に整理するとよいです。確定した資料から値を移す欄と、本人が意思を記す欄を分けます。以前の用紙を使うときも、注意書きや返送案内を含めて確認し、法的な扱いは専門家に確認します。

公開:2026年11月5日/情報の確認日:2026年11月5日(出典はこの記事の最後)

この記事は、株主総会の議決権行使書の用紙を準備する小さな会社の担当者が、公開されているひな型を手がかりに欄の構成と照合先を確かめる流れをまとめたものです。

公式ページ・公式ヘルプなどの一次資料を2026年11月5日に確かめました。機能や制度は変わることがあるので、使う前に各ページで最新の状態を確認してください。法律・税務・労務の判断や、効果を約束するものではありません。

例は説明のための架空の例です。確認表や作例は、当社の考えをまとめたもので、公式の機関が示しているものではありません。

1.最初に、参考にする版と対象の総会をそろえる

経団連のひな型の表紙には「2023年1月18日更新」とあり、この記事では同資料の「Ⅸ 議決権行使書面」を欄の構成を確認するために使います。提供元の一覧ページは、更新について、書面交付請求制度に関する省令の内容を反映したと説明しています。

同ひな型は、経済界全体として統一的なフォームを定めたものではないと明記しています。ここからは当社の整理です。参考資料の記入欄を見ながら、自社で確定させる値と、記入を受ける部分を整理する進め方が考えられます。出欠の連絡用紙や、他の人への依頼を記す用紙まで同時に作り替えず、今回は賛否を記す用紙に対象を絞ります。

古い用紙の会社名だけを書き換えると、前回の議案や返送案内が残るおそれがあります。見た目の修正から始めるよりも、今回使う資料をそろえ、転記元を確定させてから欄を配置すると、照合する相手が明確になります。

2.欄ごとに、何を書くかと照合先を決める

ひな型では、タイトルを「議決権行使書」としています。本文の記載例には、開催日、会社名、対象となる定時株主総会を入れたうえで、各議案への意思を示す構成があります。

次の表は、ひな型の欄を自社の準備作業に置き換える際の整理案です。照合先の資料名や担当者名は、用紙そのものとは別の管理メモに残す形でも構いません。

項目欄に用意する内容書き間違いを点検する相手・資料
対象の総会今回の総会名、開催日、会社名をそろえます。開催案内の確定稿と照合します。
議案番号・件名賛否欄がどの議案に対応するかを示します。配付する議案資料と、並び順まで見比べます。
賛否の表示欄説明文と記入する場所の対応が分かる配置にします。読み手が欄を取り違えないか、別の担当者が点検します。
株主氏名・株主番号印字する部分と、記入を受ける部分を区別します。宛名と印字内容の照合担当を決めます。
行使できる数の表示会社側で確認した値を転記する欄にします。数の確定を担当する人に、転記元を確認します。
期限・返送案内日付と時刻、返送先が読み取れるようにまとめます。会社側で確定した案内文と見比べます。

ひな型の記載例では、議案ごとに賛否を並べ、○印で表示する案内を置いています。また、記載方法の説明では、株主番号と株主が行使できる議決権数などを記載する形を示しています。

ここでの事務作業は、確定した値を誤りなく移すことです。印字された数の根拠まで用紙の編集担当者が判断する形にせず、値を決める担当者と、用紙に反映する担当者を分けておくとよいです。

3.賛否の空欄と、一部の候補者への表示を混同しない

ひな型には、賛否の表示がないときに会社提出議案への賛成として扱う、という注意書きの記載例があります。これは資料に示された例として読み、自社の注意書きへ移す前に、採用する内容を専門家に確認します。

一部の候補者を否とする記載例では、「賛」に○印を付け、対象の候補者番号を但書欄へ記入する方法が示されています。用紙を短くする目的で余白や説明を削る際は、記入の意味が追えるかを見直すとよいです。

注意書きだけを前回の用紙から残し、記入欄を別の形に変えると、説明と実際の記入場所がかみ合わなくなるおそれがあります。欄の見出し、記入方法、注意書きをまとめて読み、どこを見て記入するのかを確認します。記入を受けた後の判断については、編集上の修正と切り分けて専門家に確認します。

4.短い下書きで、確定値の差し替え箇所を見えるようにする

用紙の下書きでは、未確定の値を以前の値で埋めず、差し替える場所が分かる表示を使います。次の例は、欄の配置を相談するためのメモです。

対象の総会:[確定した総会名]
開催日:[確定した開催日]
会社名:[確定した表記]
本人を照合する情報:[印字・記入の区分を確認]
議案番号・件名:[配付資料と同じ表記]
意思を記す欄:[採用した表示方法に合わせて配置]
到着期限:[確定した日付と時刻]
返送先:[確定した宛先]
注意書き:[確認済みの文面に差し替え]

この段階では見栄えを整えるよりも、差し替え箇所と確認担当を対応させることを優先します。確定した箇所を順に置き換え、配付する版では仮の表示が残っていないかを読み直します。記入例のために実在する相手の情報を入れることも避けます。

5.期限の案内と、配付・回収の記録をつなぐ

ひな型の郵送案内の記載例は、指定した日付と時刻までに到着するよう返送を求める文面です。自社の案内を準備する際も、日付だけでなく、到着時点を示す表現まで照合する対象にするとよいです。

6.配付前の控えと、回収後の記録を分ける

配付前の点検

確定した開催案内、議案資料、印字内容の転記元を並べ、同じ箇所を見比べます。以前の資料との照合だけで済ませず、今回配付する資料どうしが一致しているかを点検します。修正が入った際は、直した用紙だけでなく、関連する案内文も見直す流れにします。

確認用の控えには、使用した資料の版、確認した担当者、修正箇所を残します。これらは用紙の余白へ詰め込まず、編集時の管理メモとして分けると、読み手向けの案内が埋もれにくくなります。

回収後の引き継ぎ

戻ってきた用紙は、受領した記録と原本の置き場所を対応させ、集計を担当する人へ引き継ぎます。読みにくい記入や、注意書きとの対応に迷う記入は、編集担当者が補って書き直す扱いにせず、そのまま確認先へ回す流れが考えられます。

保管先と参照できる担当者も決めておくと、後から問い合わせがあった際に用紙を探しやすくなります。用紙の修正履歴と回収後の記録を分ければ、配付前に何を直したかと、実際に何を受け取ったかをたどれます。

7.確認表

公開・共有の前に、この表で確かめます。

確認確かめること
□対象の総会名と開催日を、今回配付する案内と照合したか
□議案番号と件名の並び順を、配付資料と照合したか
□意思を記す欄と、その記入方法の説明が対応しているかを確認したか
□印字する情報の転記元と、値の確認担当を明確にしたか
□注意書きの採否と文面について、専門家に確認したか
□到着期限の表現、返送先、仮の表示の残りを点検したか
□配付版の控え、回収後の記録、保管先の担当を整理したか

8.自社の事務の手順まで形にしたいとき

ここまでの確認を、自社の事務の手順書や、AIの結果を確かめる検査まで形にしたい場合は、当社のように、手順と検査の設計まで行う相談先が選択肢になります。オンラインは全国から対応しています。

自社の事務のどこから確認を入れるかを相談したい場合は、初回無料相談をご利用ください。法律・税務・労務の判断や、効果の約束は行いません。

出典(確認日:2026年11月5日)

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