母健連絡カードでは何を確認?指導期間と医師記載欄の照合項目

要点

母健連絡カードでは、本人と発行元の情報、指導内容と特記事項、措置が必要な期間、本人の申請欄を読み合わせ、医師等の記入欄と本人の記入欄を区別することが受付での確認の中心です。

公開:2026年11月5日/情報の確認日:2026年11月5日(出典はこの記事の最後)

この記事は、従業員から母健連絡カードを受け取る小さな会社の担当者が、医師等の記入欄・措置が必要な期間・本人の申請欄を読み合わせ、不明点の確認先をたどる流れを確かめるためにまとめたものです。

公式ページ・公式ヘルプなどの一次資料を2026年11月5日に確かめました。機能や制度は変わることがあるので、使う前に各ページで最新の状態を確認してください。法律・税務・労務の判断や、効果を約束するものではありません。

例は説明のための架空の例です。確認表や作例は、当社の考えをまとめたもので、公式の機関が示しているものではありません。

1.公式様式と社内の受付記録を分ける

母健連絡カードは、医師等の指示事項を事業主に適切に伝えるためのものです。公式様式は、医師等が記入する欄と、女性労働者が記入する措置申請書の欄に分かれています。

男女雇用機会均等法第18条第1項(2026年10月1日施行の改正前は第13条第1項)は、事業主は、雇用する女性労働者が保健指導又は健康診査に基づく指導事項を守ることができるようにするため、勤務時間の変更、勤務の軽減等必要な措置を講じなければならないと定めています。母健連絡カードについては、厚生労働省の指針が、事業主は母性健康管理指導事項連絡カード(別記様式)の利用に努めるものとすると定めています。法律の「講じなければならない」と、指針の「努めるものとする」とでは、定め方が異なります。

事業主は提出されたカードの記載内容に応じた適切な措置を講じる必要があります。受付では書類の読み取りと照合に範囲を絞り、医学的な判断や、個別の労務上の判断は専門家に確認します。会社で用意するものも、提出された書類を受け取った後の連絡や引継ぎを整理する記録として考えると、記入者の役割を混同しにくくなります。

2.記入欄は発行元から本人の申請まで読む

主な欄と確認の観点を下表にまとめます。症状や措置の選択肢全体は、出典の公式様式にあります。

項目公式の記載内容・読み方受付で照合する点
発行元医師等が医療機関等名・医師等氏名を記入します。記入者の情報と、申請者の情報を混同しない。
本人の情報氏名、妊娠週数、分娩予定日の欄があります。本人から預かった書類と取り違えていないかを見る。
指導の内容症状等と標準措置の項目欄は独立し、措置は複数選べます。症状の印だけを見て対応内容を推測しない。
具体的な指導標準措置とは異なる措置や、より具体的な指導は特記事項欄に記入されます。印の付いた項目と自由記載を一緒に読む。
期間措置が必要な期間は、診断時点での医学的判断により、当面必要と思われる期間が記入されます。受付の予定と、指導された期間を分ける。
その他の指導通勤緩和や休憩の措置が医学的にも必要な場合に記入されます。通常の指導欄とは別に目を通す。
本人の申請本人が指導事項に基づく措置を申請する欄があります。医師等の証明部分と本人の申請部分を区別する。

厚生労働省の母性健康管理のサイトでは、令和2年12月25日から母健連絡カードの押印が廃止されたと案内しています。そのため、受付では印の有無を確認の条件にせず、医療機関等名・医師等氏名の記入を確かめます。見た目の空欄や印だけで受付を終えるのではなく、誰の書類で、どの指導が記載されているかを読み合わせることが出発点です。

3.指導期間と受付後の予定を混ぜない

期間欄には1週間と2週間の選択肢があり、それぞれ開始・終了の月日欄があります。4週間とその他にも、開始・終了の月日欄があります。指導によって期間が延長されることがあり、延長される場合はカードが新たに発行されます。

受付の整理では、記載された開始日・終了日をそのまま控え、社内で返答する予定や確認の予定は別の欄に置くとよいです。期間の長さだけを転記すると、いつからの指導なのかが読み取りにくくなります。記入された日付が読めない、印と日付の対応が分からないといった点は、未解決のまま分かる形で残します。

通勤緩和の措置だけが記載される場合もあります。ほかの欄が埋まっているかだけで読むのではなく、記載されている指導内容そのものを見ることが大切です。記載が足りないと感じた部分を、担当者の判断で補うことは避けます。

4.分からない内容は本人を通じて確認につなぐ

指導内容が分かりづらいときは、まず本人に詳しく話を聞き、不明な点を本人から主治医に確認してもらう流れが公式の案内に示されています。それでも分からない場合には、本人の了解を得て主治医と連絡を取ることや、産業医など産業保健スタッフに間に入ってもらう方法が示されています。

カードの提出がなくても、本人の申出等から内容等が明らかな場合には、事業主は必要な措置を講じる必要があります。書類の形式の点検と、本人から届いた申出への対応は分けて扱います。記入漏れを見つけた段階で、申出まで扱いを止めるような受付手順にしないことが大切です。

指針では、症状等の情報は個人のプライバシーに属するため、その保護に特に留意する必要があるとしています。具体的な措置は産業医等の産業保健スタッフに相談するよう公式資料に案内があります。法的な保存義務や個別の就業上の扱いについては、公式資料を示して専門家に確認します。

5.架空の受付メモで引継ぎを整理する

ここからは当社の整理です。受付の記録には、読めた内容、確認が残る点、次の連絡先を分けて書きます。書類の文言を社内向けに短くまとめる場合も、原文を読める状態を保ち、要約したメモだけで話が進まないようにするとよいです。

受付メモ
本人との照合:提出者と書類の氏名を照合済み
発行元:記入を確認済み
対象期間:記載を確認済み
確認が残る点:自由記載の一部が読み取れない
次の連絡:本人に読み取れない箇所の確認を依頼
引継ぎ:回答待ちの内容と、連絡を担当する人を共有

これは提出書類を受け取った側のメモの例です。記載内容を書き換えず、確認を担当する人と、返答を受けて見直す箇所を残しています。読めない内容を「問題なし」とまとめず、未解決であることを引き継ぐ形です。

保管先は、書類本体の置き場所と、連絡を引き継ぐための記録の置き場所を決めておくと探しやすくなります。共有する内容も、連絡担当者に必要な情報と、それ以外を分けて考えます。自由記載を社内の広い共有先へそのまま貼り付ける運用は避け、誰が書類本体を見る役割なのかを整理します。

更新された書類を受け取った際は、以前の書類との対応と、現在参照する書類を区別できるようにします。前の記録を上書きするだけでは、どの連絡がどの書類に基づいていたか分かりにくくなります。受付日、保管先、引継ぎ先、返答待ちの点など、社内の運用に必要な項目を補助欄として用意するとよいです。

6.確認表

公開・共有の前に、この表で確かめます。

確認確かめること
□提出者と書類の氏名を照合したか
□発行元と記入者の情報を読み取れたか
□印の付いた箇所と自由記載を一緒に確認したか
□記載された開始日・終了日と、社内の確認予定を分けたか
□不明な箇所と、本人への確認事項を整理したか
□書類の保管先と閲覧する担当者を整理したか
□更新された書類と以前の書類の対応を残したか

7.自社の事務の手順まで形にしたいとき

ここまでの確認を、自社の事務の手順書や、AIの結果を確かめる検査まで形にしたい場合は、当社のように、手順と検査の設計まで行う相談先が選択肢になります。オンラインは全国から対応しています。

自社の事務のどこから確認を入れるかを相談したい場合は、初回無料相談をご利用ください。法律・税務・労務の判断や、効果の約束は行いません。

出典(確認日:2026年11月5日)

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