労働保険の年度更新前に総務担当が集めておく資料と確認の順序

要点

集める中心は、集計対象期間に使用した全ての労働者の賃金をたどれる資料です。手元の資料をそろえた後に、集計用、提出用、保管用へ分け、扱いに迷う箇所は専門家に確認します。

公開:2026年11月5日/情報の確認日:2026年11月5日(出典はこの記事の最後)

この記事は、労働保険の年度更新に備える小さな会社の総務担当者が、集める給与資料と集計の期間、提出用と保管用の分け方を、厚生労働省の令和8年度の手引きで確かめるためのものです。

公式ページ・公式ヘルプなどの一次資料を2026年11月5日に確かめました。機能や制度は変わることがあるので、使う前に各ページで最新の状態を確認してください。法律・税務・労務の判断や、効果を約束するものではありません。

例は説明のための架空の例です。確認表や作例は、当社の考えをまとめたもので、公式の機関が示しているものではありません。制度や規約の内容は出典の公式ページで確かめ、個別の判断は専門家に確認してください。

1.手引きの年度と事業の区分をそろえる

確認日:2026年11月5日。

以下で扱うのは、令和8年度の継続事業用「労働保険年度更新申告書の書き方」に沿った資料準備です。

令和8年度の年度更新期間は、6月1日(月)から7月10日(金)まででした。社内の準備では、手元の案内と申告する年度を対応させ、過去の期限を次の予定へ写さないようにします。資料の回収日と、内容を確認する日も分けて予定に入れるとよいです。

2.月々の給与に加え、別に支給した分を拾う

令和8年度の手引きでは、令和7年4月1日から令和8年3月31日までに使用した全ての労働者に支払った賃金を集計します。同年3月31日までに支払いが確定し、実際の支払いが同年4月1日以降になる場合も含みます。このため、給与資料を集める段階で、支払日だけでは期間の対応を判断しにくいものを分けておきます。

主な点検項目として、手引きは賞与・その他臨時の賃金と、通勤手当等の交通費の算入漏れを挙げ、交通費には非課税分や現物支給の定期代等も含めています。また、パート・アルバイトなど短時間労働者や、年度途中退職者の賃金の算入漏れも点検項目です。点検項目の全体は、手引きの「申告書作成チェックポイント」に掲載されています。

給与担当には、月々の一覧に加え、別に支給したものの明細や支払いが確定したことをたどれる記録も依頼します。在籍者だけの名簿で回収を進めると、退職した人の資料を探し直すことになるため、在籍状況の変化も一緒に整理するとよいです。

3.資料を持つ人と回収の時点を決める

資料名は、社内で実際に使っている名称で依頼します。賃金台帳、給与一覧、賞与の明細、入退社の記録などを候補にし、どの資料で必要な内容を確認できるかを給与担当とすり合わせる進め方です。下の表は社内の回収分担の例であり、そのまま提出する添付書類の一覧ではありません。

回収する時点担当の例手元に集める資料受け取る際の確認
準備を始めるとき総務担当届いた案内、前回の申告書の控え対象となる事業と年度、保管先
給与の内容が確定した後給与担当月別・人別の給与資料対象期間、支払日、訂正の有無
別の支給を確認するとき給与担当賞与・臨時支給・交通費の内訳月々の給与一覧との重複や抜け
在籍状況を確認するとき総務担当入退社や雇用状況の変更が分かる記録給与資料に載る人との対応
集計を担当者へ渡す前収集担当回収一覧、資料の所在、疑問点未着、確認中、確認済みの区別

前回の控えは、今回の金額をそのまま写すためではなく、前回申告した内容をたどる資料として置きます。給与資料が複数の保管先に分かれているときは、回収一覧から元の資料へ戻れるようにすると、確認担当との受け渡しが進めやすくなります。

資料を受け取っただけで確認済みにせず、差のある箇所を質問し、回答を反映した版を記録します。同じ担当者が収集から提出まで担う場合も、どこまで終わったかを区別して残す流れです。

4.集計に使う資料と提出する書類を分ける

手引きでは、確定保険料・一般拠出金算定基礎賃金集計表で算出した算定基礎額を申告書へ転記する流れです。この集計表は申告書と一緒に提出する必要はなく、申告書の控えと併せて保管します。集計した数値とその元の資料を、控えからたどれるように整理しておくとよいです。

申告書では、確定保険料額と昨年度申告した概算保険料額との過不足も計算します。前回の申告内容をたどれる控えも、給与資料と併せて手元に用意します。

紙の申告書には提出用と事業主控があり、事業主控は保管する扱いです。郵送による提出について、手引きは申告書の提出用と添付資料を管轄の労働局へ送る方法を案内しています。提出の方法が決まったら、送るものと手元に残すものを分けて確認します。資料収集を始める段階から、集計用の束を丸ごと送る予定にしないことが大切です。

5.疑問点は資料の該当箇所と一緒に渡す

申告・納付に関する問い合わせ先は、所轄の都道府県労働局・労働基準監督署・公共職業安定所(ハローワーク)です。

加入対象の判断、支給項目を含めるかどうかの個別判断、算定や料率の選択は、この記事では扱いません。公式手引きと該当する記録を添えて、専門家に確認します。

照会の際は、「資料が足りない」のか「資料はあるが扱いが分からない」のかを分けます。支給内容の説明、支払いが確定したことの記録、差のある資料の箇所をそろえると、確認したい点が伝わりやすくなります。回答待ちの箇所は集計を終えた扱いにせず、回答者と反映した資料の版を残すとよいです。

6.確認表

公開・共有の前に、この表で確かめます。

確認確かめること
□手元の手引きと、準備する事業の区分・年度を照合したか
□給与資料の対象期間と、支払いが確定した記録を確認したか
□別に支給した賞与・臨時の賃金・交通費の内訳を回収したか
□退職した人を含め、在籍状況の記録と給与資料の対応を確認したか
□前回の申告内容をたどれる控えと、今回の集計資料をそろえたか
□提出先、提出用の書類、手元に保管する資料を区別したか
□未着の資料と専門家への照会中の箇所を分け、回答と反映先を記録したか

7.自社の事務の手順まで形にしたいとき

ここまでの確認を、自社の事務の手順書や、AIの結果を確かめる検査まで形にしたい場合は、当社のように、手順と検査の設計まで行う相談先が選択肢になります。オンラインは全国から対応しています。

自社の事務のどこから確認を入れるかを相談したい場合は、初回無料相談をご利用ください。法律・税務・労務の判断や、効果の約束は行いません。

出典(確認日:2026年11月5日)

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このページの確かめ方は、情報の確かめ方と更新の方針にまとめています。

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