総務の後任へ必要な管理権限だけを渡すには|設定と確認の手順

要点

後任には、担当業務に合う既定の管理者ロールを選び、それでは必要な権限を割り当てられない場合にカスタムロールを作成します。前任者の担当をそのまま引き継ぐ前に、任せる作業と対象範囲を整理し、設定後も余分な操作を許していないか確認する流れです。

公開:2026年11月4日/情報の確認日:2026年11月4日(出典はこの記事の最後)

この記事は、総務の後任に Google Workspace の管理権限を渡したい小さな会社の担当者が、任せる作業を分けてから管理者ロールを選び、割り当て後の範囲と前任者の分を確かめる流れをまとめたものです。

公式ページ・公式ヘルプなどの一次資料を2026年11月4日に確かめました。機能や制度は変わることがあるので、使う前に各ページで最新の状態を確認してください。法律・税務・労務の判断や、効果を約束するものではありません。

例は説明のための架空の例です。確認表や作例は、当社の考えをまとめたもので、公式の機関が示しているものではありません。

1.最初に、後任が行う作業から候補を選ぶ

引き継ぐ業務を決める際は、「総務だから全部」ではなく、誰について何を行うのかを書き出すところから始めます。確認だけを担当するのか、変更まで行うのか、削除の判断も含めるのかを分けると、付与する範囲を検討しやすくなります。

Google Workspace の管理権限は、既定の管理者ロールを割り当てることで付与できます。ユーザー管理者が行う作業には、管理者以外のユーザーアカウントの作成・削除や、名前・パスワードの変更が含まれます。ユーザー管理者には、管理者権限の割り当てや管理者アカウントの変更は任せられません。

社員情報を確認するだけの担当に、登録や削除まで任せるかは別の検討です。ここでは管理画面の権限設定に絞って進めます。前任者が使っていた文書の移管や、他のアプリの引き継ぎは別の作業として整理します。

2.既定の範囲が合わなければ、権限を選んで作る

カスタムロールでは、選択した権限によって管理画面に表示される項目や、管理できる設定が決まります。作成は特権管理者としてログインして行います。管理コンソールでは、[アカウント]から[管理者ロール]へ進みます。

[新しいロールを作成]を選び、名前と必要に応じた説明を入力して[続行]へ進みます。[権限名]で必要な権限を選択し、[続行]の後に内容を確認して[ロールを作成]を選びます。

ユーザーの[作成]権限を付けると、[読み取り]と[更新]の権限も自動的に付与されます。

選んだ項目だけを眺めて終えず、付与される範囲全体を業務の一覧と照らし合わせることが大切です。名前は担当者名だけにせず、任せる作業が分かる表現にすると、後で内容を確認しやすくなります。

3.後任に割り当て、担当部門まで範囲を確かめる

既存のロールは[権限を表示]で内容を確認でき、[管理者を表示]で割り当てられた管理者を確認できます。

確認した内容と後任の担当業務が合うことを確かめてから、次の流れで割り当てます。

[管理者ロール]の画面で対象のロールにカーソルを合わせ、[管理者を割り当て]を選びます。

[メンバーを割り当て]を選び、後任のメールアドレスの最初の数文字を入力して、候補から本人のアドレスを選択します。

名前が似ている候補でも、付与先が違えば引き継ぎは成立しません。選択したアドレスと後任本人を照合してから、割り当てに進むとよいです。

[ロールを割り当て]を選びます。

担当する組織部門を指定する場合は、[すべての組織部門]の横の編集アイコンから対象を選び、[完了]へ進みます。

カスタムロールを組織部門に限定できるのは対応する権限だけを含む場合で、対象外の権限が混ざると限定できません。編集アイコンが表示されないロールは、組織部門に適用できません。ロール管理に対する複数の関係者による承認が有効な環境では、別の管理者の承認も必要です。

範囲を狭められないときは、全体への許可で先に進める前に、後任に任せる仕事の分け方を見直すとよいです。

4.引き継ぎ前の表は、任せる仕事と残す判断を分ける

ここからは当社の整理です。

引き継ぎ用の下書きでは、後任に任せる作業と、別の担当者が判断する作業を並べます。下表は権限の対応表ではなく、設定に入る前に業務を分けるための例です。

後任に任せる作業の候補対象の候補別の担当者に残す判断
社員情報の確認担当部署の社員情報の変更・削除
入社時の登録入社が承認された社員退職時の削除
連絡先の登録内容の確認担当する連絡先社外への公開範囲の変更

「確認を任せる」と「変更を任せる」を別に書くと、業務の説明と設定内容を照合しやすくなります。対象も「全社」なのか「担当部署」なのかを曖昧にせず、担当外の依頼を受けたときの確認先まで決めておくとよいです。

判断がまとまる前に権限を広げると、どの作業のために許可したのかが分かりにくくなります。いったん担当外の作業として残し、必要性が決まった段階で設定を見直す進め方です。

引き継ぎを受ける側にも、担当業務の説明と実際に行う作業を照らしてもらいます。「前任者もそうしていた」という理由だけで引き継がず、今後も必要な仕事なのかを確認します。見直した理由を短く残せば、次の異動で同じ検討を繰り返す際の手がかりになります。

5.後任の権限の合計と、前任者に残る分を確認する

複数のロールを割り当てると、それぞれに含まれる権限がすべて付与されます。ユーザーの[権限]欄には、割り当てられているすべての管理者ロールの権限が表示されます。

追加した分だけでなく、以前からの許可も含めて、後任の担当範囲に合うかを確認します。必要な作業を行えることと、任せない作業の権限が残っていないことを分けて見ると、引き継ぎ後の確認に使えます。

確認用の作業は、いきなり本番の社員情報を変更する形にせず、何を確かめるのかを先に決めます。許可する操作だけでなく、担当外として残す操作も記録し、後任と設定担当者が同じ一覧を見て確認するとよいです。

権限の変更は反映まで最長で24時間ほどかかることがあります。

表示が変わらないときに広い許可を重ねる前に、保存した内容と反映待ちの可能性を確かめる流れにします。

前任者などの割り当てを解除するときは、対象のロールで[ロールの割り当て解除]を選んで確定します。自分に割り当てられたロールは、自分では解除できません。

後任側の確認が済んだら、前任者に残す業務の有無も整理します。解除を行う担当者を先に決め、渡す作業と残す作業の双方について確認を終える形です。

6.確認表

公開・共有の前に、この表で確かめます。

確認確かめること
□後任に任せる作業と、別の担当者が判断する作業を分けたか
□前任者の設定を写す前に、現在も必要な権限かを確かめたか
□確認だけでよい仕事に、変更や削除の許可を付けていないか確認したか
□操作の対象が全社か担当部門かを整理し、設定できる範囲と照合したか
□既存の許可を含む全体の範囲が、後任の担当業務に合うか確認したか
□後任側の確認と、前任者側の解除を担当する人を決めたか

7.自社の事務の手順まで形にしたいとき

ここまでの確認を、自社の事務の手順書や、AIの結果を確かめる検査まで形にしたい場合は、当社のように、手順と検査の設計まで行う相談先が選択肢になります。オンラインは全国から対応しています。

自社の事務のどこから確認を入れるかを相談したい場合は、初回無料相談をご利用ください。法律・税務・労務の判断や、効果の約束は行いません。

出典(確認日:2026年11月4日)

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