廃棄するUSBメモリは削除だけでよいか?消去と引渡しの確認

要点

廃棄するUSBメモリは、ファイルを削除しただけでは、保存されていた情報が復元されるおそれが残ります。 保存の要否を判断した後は、媒体に合う消去方法を確認し、処分を担当する人へ引き渡します。事務担当者は、対象の取り違えを防ぎ、引渡し後の処理確認まで追える状態を整えることが大切です。

公開:2026年11月5日/情報の確認日:2026年11月4日(出典はこの記事の最後)

この記事は、廃棄するUSBメモリを処分したい小さな会社の事務担当者が、ファイルの削除だけで終えずに消去方法の確認と専門サービスへの引渡し、処理後の確認を進める流れをまとめたものです。

公式ページ・公式ヘルプなどの一次資料を2026年11月4日に確かめました。機能や制度は変わることがあるので、使う前に各ページで最新の状態を確認してください。法律・税務・労務の判断や、効果を約束するものではありません。

例は説明のための架空の例です。確認表や作例は、当社の考えをまとめたもので、公式の機関が示しているものではありません。

1.削除済みでも、処分を終えたことにはしない

確認日:2026年11月4日。

IPAは「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」を改訂し、第4.0版を公開しています。 同ガイドラインの付録「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」は、電子機器・電子媒体に保存された情報は、ファイル削除の操作をしても復元される恐れがあるとしています。

同付録には、電子データに消去ソフトを利用することと、電子媒体を物理的に壊して処分することが対策例として挙げられています。 ここで確かめるのは、画面からファイル名が消えたかではなく、媒体の処分に向けた方法を確認できたかです。

この記事では、保存が必要かどうかの判断を済ませた媒体を扱います。処分する対象の特定から方法の確認、専門サービスへの引渡しまでを整理し、自分で分解したり、工具で壊したりする手順は扱いません。

2.処分対象を確定し、消去方法の確認先を決める

ここからは当社の整理です。

最初に、手元の媒体と処分対象を合わせる

媒体を集める前に、誰が処分を認めたか、対象をどのように識別するかをそろえます。見た目が似ているものは、台帳の表示と現物を照合できる状態にするとよいです。保管を続けるものと処分対象を同じ袋へ入れると、引渡しの際に区別しにくくなります。

必要な情報の移し先についても、保存を判断した担当者へ確認します。移したと聞くだけで終えず、担当者が保存先を開いて内容を確認したことを申し送りに残す流れです。ここでは保存期間の判断には踏み込まず、処分を進めてよいという社内の判断を受け取ります。

方法を決めてから、作業を引き継ぐ

媒体の型番や状態、入っていた情報の扱いを、社内の管理担当者や処分を依頼する相手へ伝えます。確認するのは、引き受ける媒体の種類、用いる消去方法、終了を判断する材料、うまく処理できなかった際の連絡方法です。事務担当者だけで方法を決めず、回答を受けてから引渡しの準備に進みます。

操作を社内で行う場合も、確認した手順と担当者を先に結び付けておくと、途中で作業者が変わった際に経緯を追えます。画面上の表示だけで判断せず、どの方法を使い、何を確認して終了としたかを管理担当者へ渡す形です。

3.専門サービスには、処理後の確認まで相談する

「5分でできる!情報セキュリティ自社診断(解説編)」には、専門業者に消去処分を委託して証明書を取得する対策例が挙げられています。 また、解説編は、重要情報を持ち出す際には許可制にして持ち出し内容を記録する対策例を示しています。

依頼前には、消去処分を含む依頼として受け付けられるか、引渡しから処理終了まで誰が管理するか、処理を確認する資料をどう受け取るかを相手に確認します。回収の受付と消去処分の受付を混同しないよう、頼む範囲を文面で合わせておくとよいです。

消去方法の説明には、手元の媒体に対応するかという確認を添えます。相手が一般的な方法を案内しただけなのか、対象の種類や状態を見たうえで回答したのかを分け、回答者と回答の内容を申し送りに残します。処理できない媒体の扱いも相談事項に含めると、引き渡した後の連絡先が明確になります。

引渡しの予定を立てた後は、保管場所と持ち出す担当者を社内でそろえます。持ち出しを認めた内容と、実際に渡した対象を照合できる状態にし、受渡しを担当する人へ引き継ぎます。途中で対象が増えた際は、元の依頼へ混ぜず、相手への確認と社内の承認を取り直す運用が考えられます。

4.申し送りは、対象と止める場面を短く残す

備品の整理で見つかった媒体を、管理担当者へ渡す例です。表は社内の申し送りの見本で、証明書の書式ではありません。

確認する場面申し送りの内容の例次へ進む前に見ること
対象を決める台帳上の呼び名は青ラベルの媒体現物の表示と処分対象が一致している
保存の確認を受ける元の担当者が保存先の内容を確認済み処分を認めた担当者が分かる
方法を確認する管理担当者が依頼先へ消去処分の方法を照会中回答を受けてから引き渡す
引き渡す受渡しの控えは管理担当者が保管渡した対象と相手の受領内容が合う
処理後に確認する完了を示す資料を待っている資料を受けた担当者が対象と照合する

申し送りで照会中・引渡し済み・処理後の確認済みを分けると、担当者が変わっても作業の位置をたどれます。依頼中のものを完了扱いにせず、返答待ちの相手と次に確かめる内容を添える書き方です。

5.読めない媒体や回答待ちは、完了と分けて保管する

接続しても読み取れない媒体については、その状態を管理担当者へ伝え、処理方法の判断を引き継ぎます。読めない理由の推測を申し送りに書くよりも、どの対象が、どの段階で止まっているかを残すほうが、依頼先へ状況を伝えやすくなります。

また、引渡しを済ませた時点と、処理を確認した時点は別に管理します。相手から受け取った資料の内容を、渡した媒体と照合する担当者を決めておくとよいです。対象に食い違いがあるものや、方法の説明が足りないものは、問い合わせ中として残します。

保留の媒体は、通常の備品へ戻さず、管理担当者が決めた場所で処分待ちと分かるように保管する運用です。処理の返答を待つ間も、現物を誰が預かっているかを申し送りからたどれるようにします。返答の確認先を個人の記憶だけに頼らず、引継ぎ先が分かる場所へ残すことが大切です。

6.確認表

公開・共有の前に、この表で確かめます。

確認確かめること
□保存の要否を判断した担当者から、処分を進めてよいと確認したか
□台帳の表示と現物を照合し、処分対象を特定したか
□管理担当者や依頼先に、対象の種類・状態に合う処理方法を確認したか
□引渡しまでの保管場所と受渡し担当者を決めたか
□消去処分を含む依頼の範囲と、処理後に受け取る資料を確認したか
□引渡し済みと処理の確認済みを分け、回答待ちの内容を記録したか

7.自社の事務の手順まで形にしたいとき

ここまでの確認を、自社の事務の手順書や、AIの結果を確かめる検査まで形にしたい場合は、当社のように、手順と検査の設計まで行う相談先が選択肢になります。オンラインは全国から対応しています。

自社の事務のどこから確認を入れるかを相談したい場合は、初回無料相談をご利用ください。法律・税務・労務の判断や、効果の約束は行いません。

出典(確認日:2026年11月4日)

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