複数の事業場の36協定を本社から一括届出するときの添付書類
要点
e-Govで36協定を本社一括届出する際は、作成ツールで出力した事業場一覧のCSVを添付します。一方、「確かめよう労働条件」では、入力内容からCSVが自動作成・添付されます。
この記事は、複数の事業場の36協定を本社からまとめて届け出る小さな会社の担当者が、事業場一覧のCSVの作り方と添付までの流れを確かめるためにまとめたものです。
公式ページ・公式ヘルプなどの一次資料を2026年11月4日に確かめました。機能や制度は変わることがあるので、使う前に各ページで最新の状態を確認してください。法律・税務・労務の判断や、効果を約束するものではありません。
例は説明のための架空の例です。確認表や作例は、当社の考えをまとめたもので、公式の機関が示しているものではありません。
1.提出経路で変わる一覧の添付方法
厚生労働省の電子申請の案内ページでは、時間外・休日労働協定届などの本社一括届出を行う場合、一括届出事業場一覧作成ツールで作成したCSVファイルを添付して申請する必要があるとしています。電子申請のパンフレットでは、36協定届の本社一括届出の提出先は、本社の所在地を管轄する労働基準監督署とされています。
「確かめよう労働条件」のリーフレット(R8.2)には、このポータルサイトを使えば、協定等の内容が同一の事業場ごとにまとめて届出作業を行い、作成した数種類の内容の異なる届出を一括して届け出ることができると示されています。
厚生労働省は、電子証明書の更新に伴い、令和8年(2026年)9月5日以降は過去に公開されていた作成ツールを利用できないと案内しています。
2.共通事項と拠点ごとの情報を分けて入力する
電子申請のパンフレットでは、全事業場で同一に記載する事項は原則としてe-Govの電子申請様式に、事業の名称など事業場ごとに異なる内容は作成ツールに記載する整理です。ただし、36協定の「業務の種類」は、電子申請様式と作成ツールの両方に記載が必要です。
「一括届出事業場一覧作成ツールの利用方法」では、プルダウンから電子申請する届出に適する申請手続を選び、「入力シートを作成する」をクリックする手順が示されています。過去の申請データ(CSV)が無い場合は、通し番号1には本社、通し番号2以降には本社以外の事業場の情報を入れます。
パンフレットの「36協定届(本社一括届出)(特別条項付き)」の手続例では、令和6年1月から、1シート目に「一般条項」、2シート目に「特別条項」の締結事項を入力するとされています。
協定当事者が事業場ごとに選出される過半数代表者の場合、作成ツールには職名・氏名・選出方法を入力します。
3.入力チェックから出力・添付までをつなげる
作成ツールの「入力チェック」でエラーが表示された場合は、修正と再チェックを行い、エラーがなくなるまで確認します。修正後は「申請ファイル作成」ボタンからCSVを保存します。
e-Govでは、「本社一括届出事業場一覧CSVファイル」の「書類を添付」から保存したCSVを添付します。内容を直す際は、出力済みのCSVを直接編集せず、作成ツールから作り直します。
提出後は「申請案件一覧」から処理状況の確認や電子公文書のダウンロードができます。
4.回収と提出の担当を分けて取り違えを防ぐ
ここからは当社の整理です。添付を準備する前に、どの経路で提出するかを担当者間でそろえると、手元で作るものと画面上で確認するものを区別しやすくなります。届出の種類を先にそろえ、その後で拠点から情報を集める順序にすると、異なる入力欄を前提にした回収を避けやすくなります。
回収担当と提出担当が別の場合は、「情報を集めた」「内容を照合した」「提出に使った」を分けて記録します。全拠点から返信が届いていても、差分の確認が終わっているとは限らないためです。
| 段階 | 担当 | 進める時点 | 用意・記録するもの |
|---|---|---|---|
| 対象の整理 | 取りまとめ担当 | 情報の回収前 | 対象拠点の一覧、担当者、回答期限 |
| 情報の回収 | 各拠点の担当 | 入力を始める前 | 回答内容、確認に使った資料、照会中の項目 |
| 内容の照合 | 入力担当と確認担当 | 出力する前 | 拠点からの回答との対応、差分、確認者 |
| 提出物の確定 | 提出担当 | 添付する直前 | 最終版の保存先、添付対象、提出後の記録先 |
未回答の欄を他拠点の内容で埋めるのではなく、照会先と返答待ちの項目を残します。担当者の記憶に頼らず、元の回答に戻って確認できる状態が目安です。回答後に変更があった場合も、変更を受けた人と入力を直す人の間で、修正箇所を共有しておくと混乱を抑えられます。
担当者が交代する場面では、修正前の出力物と修正後の出力物を取り違えない置き方にしておきます。入力の確認を終えたファイルと、提出に使うファイルが対応しているかを、添付する直前にも見直すとよいです。
5.追加の添付や個別の判断で迷う場合
厚生労働省の「36協定届の電子申請に係る注意事項について」では、e-Govの電子申請様式に協定事項の全てを記入できない場合、入力必須項目に必要最小限の内容を入力したうえで、詳細な情報が記載された労使協定書等を添付して届け出ることができるとしています。
一覧の添付と、記載しきれない内容を補う書類の扱いは、確認する目的を分けて整理します。追加の添付を考える場面では、添付する書類だけを決めるのでなく、画面にどの内容を入力するかも併せて確認する進め方が考えられます。
ポータルサイトの利用案内には、ツール外で作成した労使協定の内容を入力し、ツール外で作成した届出に必要な資料を添付して申請する使い方もあります。
同じ利用案内は、36協定届の作成方法の相談先として、働き方改革推進支援センターや社会保険労務士を挙げています。
自社の内容をまとめて提出できるか迷う場合は、上記の公式資料と拠点ごとの情報をそろえて、専門家に確認します。相談時には、どこに違いがあるかを書き出しておくと、確認したい点を伝えやすくなります。
6.確認表
公開・共有の前に、この表で確かめます。
| 確認 | 確かめること |
|---|---|
| □ | 提出に使う経路と、一覧を用意する方法を確認したか |
| □ | 申請手続と作成する一覧の種類を照合したか |
| □ | 共通の内容と拠点ごとの内容を区別して回収したか |
| □ | 入力の確認と、照会中の項目の解消を終えたか |
| □ | 内容の修正を元の入力に反映し、最終版を出力したか |
| □ | 添付対象、提出先、提出後の記録先を照合したか |
7.自社の事務の手順まで形にしたいとき
ここまでの確認を、自社の事務の手順書や、AIの結果を確かめる検査まで形にしたい場合は、当社のように、手順と検査の設計まで行う相談先が選択肢になります。オンラインは全国から対応しています。
自社の事務のどこから確認を入れるかを相談したい場合は、初回無料相談をご利用ください。法律・税務・労務の判断や、効果の約束は行いません。
出典(確認日:2026年11月4日)
- 労働基準法等の規定に基づく届出等の電子申請について:一覧CSVの添付、電子証明書更新に伴う旧ツールの利用終了
- 労働基準法などの電子申請がさらに便利になりました!(2024.2、掲載パンフレット):本社一括届出の提出先、共通事項と個別事項、業務の種類、特別条項付きの入力
- 労働条件ポータルサイト「確かめよう労働条件」から電子申請ができるようになりました!!(R8.2):提出経路によるCSV作成・添付の違い
- 一括届出事業場一覧作成ツールの利用方法:手続の選択、本社からの入力順、チェック、出力、添付、再作成
- 36協定届の電子申請に係る注意事項について(令和6年12月3日追記を含む):記載しきれない場合の最小限の入力と別添書類
- 電子申請様式作成支援ツールについて:ツール外で作成した資料を使う申請方法、作成方法の相談先
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