印刷のGP工場認定申請には何をそろえる?評価表と添付資料
要点
日本印刷産業連合会のGP工場認定の申請では、審査申請書、評価表兼チェックシートと添付書類を一組にそろえます。対象工場と部門を先に固め、評価項目ごとに裏付けの所在と確認者を対応させると、書類の取りまとめを引き継ぎやすくなります。
この記事は、印刷工場のGP工場認定(日本印刷産業連合会の認定)の申請書類を取りまとめて引き継ぎたい小さな会社の事務担当者が、定型書類と添付資料、評価表による自己評価と資料番号、最新版の基準と古い手引きの区別、申請料の振込や更新申請の時期を確かめる流れをまとめたものです。
公式ページ・公式ヘルプなどの一次資料を2026年11月6日に確かめました。機能や制度は変わることがあるので、使う前に各ページで最新の状態を確認してください。法律・税務・労務の判断や、効果を約束するものではありません。
例は説明のための架空の例です。確認表や作例は、当社の考えをまとめたもので、公式の機関が示しているものではありません。
1.最初に部門と工場の範囲をそろえる
GP工場認定は、日本印刷産業連合会が定めるグリーン基準に基づき、環境に配慮した印刷工場を客観的な審査で認定する制度です。制度概要では、そのグリーン基準を、同連合会が2001年に制定した印刷産業界の環境自主基準と説明しています。この記事で見た工場認定規程は、冒頭に2026年10月6日の第8条第4項削除を記した版です。
認定は工場単位で、申請した工場に関連する同一敷地内の全工程が対象となり、一部の工程を除外することは認められません。制度は印刷形式により、オフセット印刷、シール印刷、グラビア印刷(軟包装)、スクリーン印刷の4部門に分かれており、認定基準等は同連合会のホームページで公開されています。申請案内では、事業を営む印刷関連事業所・工場であれば、すべての事業所が申請できるとしています。
ここからは当社の整理です。
GP認定は、国や自治体への届出・許可の手続ではなく、業界団体の認定に申し込む手続です。申請するかどうかと対象の工場を社内で決めてから、準備に入ります。担当者が交代する前に、申請する拠点、敷地内の工程、資料を集める部署を同じメモにまとめます。会社全体の資料と対象拠点の資料を区別し、どの工程について説明しているかが読める状態にしておくとよいです。
2.定型書類と添付資料を別々に数える
申請案内が挙げる定型書類は、グリーンプリンティング工場認定審査申請書、認定評価表兼チェックシートです。一覧には続けて、様式1の環境配慮型機器一覧表、様式2の廃棄物等処理一覧表があります。様式3の所有機器環境負荷確認表、様式4の遵法自己宣言書も同じ一覧にあります。添付資料リストも、同じ一覧の定型書類に含まれます。案内では、定型書類のほかに、書式自由の各種添付資料も提出が必要としています。
工場認定規程では、申請に必要な添付書類の詳細は、グリーンプリンティング工場認定評価表兼チェックシートに記載すると定めています。規程の同じ条(第5条)では、申請に当たって評価表兼チェックシートで自己評価を行い、必須項目をすべて満たし、達成度(規定点数の合計に対する達成点数の合計の割合)が70%以上であることを確認しておくとしています。
オフセット印刷部門の様式(Excel・Ver.2024)では、各工程の評価表に、申請時に必要な添付書類とその資料番号を書く欄があり、添付する資料番号を記入し、同一資料は同一番号とする注記があります。同じファイルの「GP申請書類確認チェックリスト」は提出前に確かめる項目の一覧で、この用紙も提出するよう求めています。項目には、申請書と様式4(遵法自己宣言書)が捺印のある原本か、チェックシートに添付書類の資料Noが入っているか、添付資料に資料番号のインデックスを付けたか、様式1~3を該当がなくても添付したかなどがあります。ほかの部門の様式は、その部門のファイルで確かめます。
社内の進捗管理では、書式への記入と、その記入を支える資料の収集を分けます。記入済みの欄が増えても、根拠の所在が空欄なら担当者へ差し戻せるようにします。「資料あり」だけで終わらず、資料名、対象の工程、保管先、内容を確認する人を記録するとよいです。
書類名が似ているものは、配布された様式の名称を管理用の一覧にも写しておきます。手元の呼び名に統一してしまうと、提出前の照合で対応関係が分かりにくくなります。
3.古い手引きと、申請に使う基準を混ぜない
申請案内には、掲載ガイドライン(オフセット印刷部門は平成18年3月発行、ほかの3部門は平成19年11月発行)は発行時のもので、一部基準が改定されているとの注意があります。規程・参考資料のページでは、「印刷サービス」グリーン基準を「最新版」として掲載しています。掲載されている版は、オフセット印刷とスクリーン印刷が2024年2月20日改定、シール印刷とグラビア印刷(軟包装)が2013年4月25日改定です。工場認定規程では、改定後の基準は改定日以降の認定申請から適用するとしています。手引きで書類の組み立てを理解し、申請に使う基準との対応は別に点検します。
オフセット印刷のグリーン基準は、本文冒頭に最新改定日を2024年2月20日と記しています。この基準の項目には、印刷機のエネルギー・騒音・振動等の環境負荷の把握があります。緊急時の環境配慮を含む対応手順書も、この基準の項目です。項目全体は、同基準の本文と自社の部門の評価表で確かめます。
ここで挙げた内容を、すべての部門に共通する添付資料の一覧として扱わず、自社が使う評価表の項目に沿って収集します。機械の説明資料は現場で使う機種と結び付け、手順書は現場で運用している版と照合します。資料に書かれた対象と実際の対象がずれていないかは、事務担当者だけで埋めず、内容を知る担当者に確かめる形です。
4.元の記録から提出控えまでをつなぐ
以下は、社内の取りまとめ用に、記録の流れと担当をつなぐ例です。必要な添付資料を追加で定めるものではありません。
| 元の記録・資料 | 取りまとめでつなぐ先 | 内容を確かめる人 | 提出・保管の整理 |
|---|---|---|---|
| 現場の機械に対応する説明資料 | 該当する記入欄と根拠資料 | 設備を把握する担当者 | 対象機械が分かる控えを残す |
| 処理の委託先や処理内容が分かる記録 | 関連する記入欄と収集状況 | 処理の契約を管理する担当者 | 元の記録の所在も記載する |
| 社内の方針や対応手順 | 評価項目と文書の該当箇所 | 文書を運用する責任者 | 使用中の版と提出控えを対応させる |
| 収集した資料の一覧 | 未収集・照合待ち・確認済みの区別 | 取りまとめ担当者 | 提出した組合せを残す |
資料を受け取った時点と、内容を確認した時点を分けて記録します。対象が違う資料や古い版を受領したまま、確認済みに進めないためです。提出する写しと社内に残す元の記録も区別すると、照会を受けた際の探し先が分かります。
引き継ぎの際は、未完了の項目だけを別のメモに切り離すより、元の一覧に担当者と確認待ちの理由を残す方法が使えます。「誰かが確認する」という状態を減らし、次に連絡する相手が分かるようにします。
5.提出前に、確認者と社内期限を決める
申請案内では、グリーンプリンティング工場認定審査申請書に評価表兼チェックシートと添付書類を同封し、認定事務局宛てに郵送する方法を示しています。工場認定規程では、認定事務局が書類の不足・未記入等の不備を確認し、不足・不備があれば追加資料の提出や資料の修正を求めるとしています。
申請案内では、申請書類の提出から1週間以内に所定の認定申請料を振り込み、事務局が書類に不備がないことを確認した後に請求する審査料を、指定期日までに振り込むとしています。金額は同じページの価格表(PDF)で確かめます。同じ案内では、認定の有効期間を認定日から起算して3年間とし、更新申請は認定有効期限日の6ヶ月前から2ヶ月前までに行うとしています。
提出予定から逆算し、収集担当者がそろえる日、内容の確認者が照合する日、取りまとめ担当者が提出物を固める日を分けます。これは社内で決める準備日程であり、申請料の振込や更新申請のように外から示された期限とは区別して記録します。依頼する際も、必要な資料の名前だけでなく、対象工程と確認してほしい箇所を添えるとよいです。
差替えが生じた際は、古い提出控えに上書きせず、変更した箇所と提出した版が追える形にします。内容を確定する責任者を決め、取りまとめ担当者が独自に記入の意味や適否を判断しない流れにします。
制度に関する問い合わせ先は、日印産連グリーンプリンティング認定事務局です。部門の選び方や資料の要否で迷った点は、該当する記入欄と手元の資料を示して相談します。法令への適合性は専門家に確認し、社内では確認した内容と対応する資料の所在を残します。
6.確認表
公開・共有の前に、この表で確かめます。
| 確認 | 確かめること |
|---|---|
| □ | 対象拠点と敷地内の工程を、内容を知る担当者と照合したか |
| □ | 自社が使う部門の様式と基準をそろえたか |
| □ | 定型書類と裏付け資料の収集状況を分けて記録したか |
| □ | 記入内容と資料の対象工程・機種・版を対応させたか |
| □ | 評価表の資料番号と、添付資料に付けた番号が合っているか |
| □ | 未収集や照合待ちの項目に、担当者・確認者・社内期限を記載したか |
| □ | 認定申請料の振込期日と、更新申請の時期を予定に入れたか |
| □ | 迷った項目の確認先と回答を残し、提出した組合せの控えを保管したか |
7.自社の事務の手順まで形にしたいとき
ここまでの確認を、自社の事務の手順書や、AIの結果を確かめる検査まで形にしたい場合は、当社のように、手順と検査の設計まで行う相談先が選択肢になります。オンラインは全国から対応しています。
自社の事務のどこから確認を入れるかを相談したい場合は、初回無料相談をご利用ください。法律・税務・労務の判断や、効果の約束は行いません。
出典(確認日:2026年11月6日)
- 制度概要:工場認定制度の内容、環境自主基準、4つの印刷部門
- グリーンプリンティング工場認定規程(2026年10月6日条文削除):工場単位と対象工程、添付書類の記載先、自己評価と達成度70%以上、不備への対応、改定後の基準の適用
- 工場申請方法:申請できる事業所、定型書類、添付資料、提出方法、申請料の振込、有効期間と更新、問い合わせ先
- 認定審査申請書・認定評価表兼チェックシート他各種様式(Excel)オフセット印刷部門(Ver.2024):評価表の添付書類・資料番号の欄、提出前の確認チェックリストの項目
- 規程・参考資料:最新版のグリーン基準と部門ごとの改定日
- 日印産連「オフセット印刷サービス」グリーン基準:改定日、印刷機の環境負荷の把握、緊急時の対応手順書
関連する記事・ページ
- 業務効率化・業務改善は何から始める?
- 学習塾の認証審査には何をそろえる?基準別に提出資料をつなぐ準備
- 介護加算の根拠資料はどこ?自己点検項目と所在を対応させる
- 廃棄証明書には何を残す?対象物・実施者・処理記録の確認欄
- 業務影響分析表には何を書く?停止時の影響と必要資源を整理する欄
このページの確かめ方は、情報の確かめ方と更新の方針にまとめています。