電子帳簿の保存期間はどこで確認する?税目と対象年分の調べ方

要点

電子帳簿の保存期間は、保存方法だけで決まらず、税目ごとの公式資料で確認します。法人・個人の別、帳簿や書類の種類、対象となる年度をそろえ、年数と起算日を専門家に確認する流れがよいです。

公開:2026年11月3日/情報の確認日:2026年11月3日(出典はこの記事の最後)

この記事は、電子データで保存している帳簿・書類をいつまで残すかを調べる小さな会社の事務担当者が、国税庁の公式資料で税目・対象年分ごとに確かめ、専門家への照会前に何をそろえるかを整理するためのものです。

公式ページ・公式ヘルプなどの一次資料を2026年11月3日に確かめました。機能や制度は変わることがあるので、使う前に各ページで最新の状態を確認してください。法律・税務・労務の判断や、効果を約束するものではありません。

例は説明のための架空の例です。確認表や作例は、当社の考えをまとめたもので、公式の機関が示しているものではありません。制度や規約の内容は出典の公式ページで確かめ、個別の判断は専門家に確認してください。

1.保存期間の入口は公式の一問一答です

資料確認日:2026-11-03(以下同じ)

国税庁の掲載ページでは、電子帳簿・電子書類関係の資料として、令和8年7月版の一問一答を案内しています。 この一問一答の問3は、電磁的記録についても、それぞれの税法で定める期間の保存が必要とする回答です。

調べる際は、資料の発行時点と、自社が確認したい帳簿・書類の対象期間を別々に控えます。手元の保存データに付いている名前だけで話を進めず、何の記録をいつの分まで保管しているかを整理すると、照会する範囲が明確になります。

一問一答の入口には、令和3年12月31日までの保存等に関する資料への案内もあります。 古い対象分を調べるときは、見つけた資料の版が対象と合うかも専門家に確認する項目です。

2.法人は年数と起算日、例外の注記を読みます

法人税の公式説明では、帳簿と取引等に関する書類は、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から原則7年間保存する扱いです。 同ページの注記では、青色申告書を提出した事業年度で欠損金額が生じた場合や、青色申告書を提出しなかった事業年度で災害損失金額が生じた場合は、10年間とされ、平成30年4月1日前に開始した事業年度は9年間とされています。

照会の準備では、年度ごとの申告書控えを手元に置き、どの注記への該当確認が必要かを専門家に確認します。「古いデータを整理したい」という相談だけでは、どの年度の何を調べるのかが伝わりにくいためです。回答には、対象の開始日・終了日、参照した本文と注記を合わせて残すと、後から確認する人も経緯を追えます。

3.個人は申告区分と書類の種類を照合します

所得税の青色申告者については、帳簿や書類などは原則7年間の保存とされ、書類によっては5年間でよいものもあります。 同ページは、5年間の保存でよい書類の例として、請求書、見積書、納品書、送り状などを挙げています。 不動産所得・事業所得・山林所得がある白色申告者の説明では、帳簿や書類は5年間、記帳制度に基づいて作成した帳簿は7年間とされています。

同じ一問一答の個人事業者に関する共通注記では、帳簿は閉鎖した日の属する年、書類は作成または受領した日の属する年の、それぞれ翌年3月15日の翌日から7年間または5年間と示されています。

書類名が似ていることだけで同じ区分とせず、記録の中身と申告の控えを突き合わせて専門家に確認します。照会用の一覧では、内容の異なる記録を大きな名前でひとまとめにしない方が、確認した対象と、まだ確認していない対象を分けやすくなります。

4.消費税の確認先も別に控えます

消費税の仕入税額控除に関する公式説明では、帳簿・請求書等の保存期間は、その閉鎖または受領した日の属する課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から7年間とされています。 同ページの注記では、消費税の確定申告の期限の延長特例の適用を受けている法人は、課税期間の末日の翌日から3か月を経過した日から7年間とされています。

同じ一問一答にも、消費税の課税事業者が仕入税額控除の要件として保存する請求書等や、適格請求書発行事業者として交付した適格請求書の写し・提供した電磁的記録は、個人の保存期間表にかかわらず7年間保存する旨の注記があります。

同じ資料について複数の確認結果が出たときは、どの税目に関する回答かを区別して控えます。自社への適用や最終的な保存終了日は、資料を示して専門家に確認する事項です。

5.照会前に対象の一覧を用意します

担当者は、保存先を整理する前に対象の一覧を用意し、社内で分かる事実をそろえます。期間の結論を先に記入するよりも、参照資料と質問を並べておく方が、確認の抜けを見つけやすくなります。

誰がいつ用意するもの・残すもの
記録を管理する担当者照会の準備時対象の名称、記録の内容、対象期間、保管場所、関連する申告書の控え
社内の確認担当者専門家への照会前区分が分からない対象、期間が混在する対象、参照したページと注記
照会する担当者回答を受けたとき確認日、確認先、対象の範囲、起算日、保存期間、回答の前提
記録を管理する担当者一覧へ反映するとき確認済みの対象と保留の対象、次に確認する担当者

一覧の行は、照会の対象と回答の範囲が対応するように分けます。年度の異なる資料が混ざっている場合は、どこまでが同じ回答で扱えるかも質問に含めるとよいです。担当者の推測は回答欄に入れず、質問欄に残すと、後から見た人が確認済みと取り違えにくくなります。

6.迷う点は対象を示して専門家に確認します

相談では「何年残すか」に加え、「いつから数えるか」「どの対象まで同じ回答か」を確認します。口頭の回答を受けた場合も、手元の一覧のどの行について確認したのかを記録に残すと、別の対象への当てはめを避けやすくなります。

対象期間や区分が判別できない資料は、保留の理由と追加で探すものを控えます。回答に前提が付いた場合は、その前提も一覧へ転記する形がよいです。確認済みの行を残しておけば、担当が変わっても、同じ資料を初めから調べ直す範囲を絞れます。

保存期間についての回答と、削除してよいという承認は欄を分けます。個別の保存終了日や削除の可否は、参照した公式資料と対象の記録を示して専門家に確認する事項です。

7.確認表

公開・共有の前に、この表で確かめます。

確認確かめること
□確認する主体と申告区分を対象の控えで確認したか
□帳簿・書類の名称だけでなく内容を整理したか
□対象期間の開始日と終了日を記録したか
□税目ごとの参照ページ、資料の版、確認日を控えたか
□保存年数と起算日を分けて専門家に確認したか
□例外や注記への該当、回答の前提を記録したか
□保留の対象と、追加確認を担当する人を明らかにしたか

8.自社の事務の手順まで形にしたいとき

ここまでの確認を、自社の事務の手順書や、AIの結果を確かめる検査まで形にしたい場合は、当社のように、手順と検査の設計まで行う相談先が選択肢になります。オンラインは全国から対応しています。

自社の事務のどこから確認を入れるかを相談したい場合は、30分の無料相談をご利用ください。法律・税務・労務の判断や、効果の約束は行いません。

出典(確認日:2026年11月3日)

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