業務の洗い出し方。部署名ではなく「作業」で書く

要点

業務の洗い出しは、何を受け取って、何を作るかが言える大きさで、作業を1つずつ書き出すことです。「経理業務」のような部署名や大きなくくりでは、時間も手順も測れません。毎日・毎週・毎月・年に1回の作業と、確認や例外の対応も含めて書き出し、一覧ができたら1業務ずつ業務棚卸しチェックシートで詳しく見ます。

公開:2026年10月30日

業務棚卸しは、仕事を作業の単位で洗い出し、1業務ずつ担当・頻度・時間などを書いて見直す取り組みです。この記事は、その最初の段階である作業の一覧の作り方だけを扱います。

作業の例は、説明のために一般的な事務を想定したものです。特定の会社の事例ではありません。

1.1件の大きさは「受け取るもの」と「作るもの」が言える単位

書き出す1件は、入力(受け取るもの)と完成物(作るもの)が分かる大きさにします。部署名や仕事の大きなくくりのままでは、どこに時間がかかっているのかが見えません。

大きすぎる書き方作業の単位にした書き方
経理業務届いた請求書の内容を、支払予定表へ写す/月末に、入金の明細と売上台帳を照合する
総務の仕事入社する人の書類を受け取り、社員名簿へ登録する/備品の申請を受けて、発注書を作る
営業事務見積の依頼メールから、見積書の下書きを作る/受注した内容を、受注一覧へ入力する
会議定例会議のメモから、議事録を作って共有する

迷ったら、「この作業は何から始まり、何ができたら終わりか」を書いてみます。始まりと終わりが1つに決まらないときは、まだ大きすぎます。

2.総務・経理・営業事務の作業の例

どれも「〇〇を受け取って(見て)、△△を作る(更新する)」の形で書いています。自社の言葉に置き換えて使ってください。

総務

  • 入社・退社の書類を受け取り、社員名簿を更新する
  • 備品の申請を受けて発注し、届いたら備品台帳に記録する
  • 会議室の予約の依頼を受けて、予定表に入れる
  • 社内へのお知らせの文を作り、掲示・配信する
  • 届いた郵便物を仕分けて、宛先の部署へ回す

経理

  • 届いた請求書を確かめ、支払予定表へ写す
  • 入金の明細と売上台帳を照合する
  • 経費の申請と領収書を突き合わせる
  • 請求書を作って送り、送った記録を残す
  • 月末に、まだ入金のない請求の一覧を作る

営業事務

  • 見積の依頼メールから、見積書の下書きを作る
  • 受注した内容を、受注一覧へ入力する
  • 納期の問い合わせに、出荷の予定を調べて答える
  • 顧客名簿の住所や担当者を更新する
  • 月ごとの売上の一覧を作る

3.洗い出しで漏れやすい作業

毎日している作業は思い出しやすい一方で、次のような作業は一覧から抜けやすくなります。

  • 月末・月初だけの作業:締め、請求、集計、報告
  • 年に1回の作業:年末の書類集め、契約や保険の更新の手続き
  • 例外の対応:差し戻し、問い合わせへの回答、間違いの訂正
  • 確認の作業:照合、承認を待つ間の確認、ダブルチェック
  • ほかの作業の「ついで」:メールを見たついでの転記、電話のついでの記録

確認や例外の対応は、作業の一覧に書かれないまま時間を取っていることがあります。AIや仕組みで作業を減らすときも確認の時間は残るので、最初から一覧に入れておきます。

4.担当者に聞くときの質問の例

一覧は、作業をしている本人に聞きながら作ります。「何をしていますか」と大きく聞くより、時期や物を手がかりに聞く方が、作業が出てきやすくなります。

  • 昨日の仕事を、朝から順に教えてください。
  • 月末か月初にだけする作業はありますか。
  • 1年に1回だけの作業は何ですか。いつごろですか。
  • 差し戻しや問い合わせがよく来る作業はどれですか。
  • ほかの人に確認してもらってから終わる作業はどれですか。
  • 紙やメールで届いたものを、どこかへ写している作業はありますか。
  • あなたが休むと止まる作業はどれですか。

聞いた内容は、その場で「〇〇を受け取って、△△を作る」の形にして、本人に確かめます。

5.一覧ができたら、1業務ずつチェックシートへ

一覧ができたら、時間がかかっている作業や、結果を確かめやすい作業から1つ選び、担当・頻度・いまの時間・元のデータ・ルールと例外などを書きます。10項目のチェックシートは、Excel などで開けるCSVで業務棚卸しチェックシートから保存できます(無料・登録不要)。

最初に試す1業務の選び方は、同じページの4項目チェックで確かめられます。

6.洗い出しの確認表

確認確かめること
□部署名ではなく、作業の単位で書いた
□各作業に、受け取るものと作るものを書いた
□毎日・毎週・毎月・年1回の作業を、それぞれ聞いた
□確認・承認待ち・差し戻しの対応も入れた
□ほかの作業の「ついで」にしている作業も入れた
□書いた内容を、作業している本人に確かめた
□一覧から、次に詳しく見る1業務を選んだ

7.洗い出しから一覧づくりまでを頼むとき

自社だけで洗い出しを進めるのが難しい場合は、聞き取りから作業の一覧、AIで試す業務の選び方までを、業務の棚卸しとAI化プランとしてお受けしています。

まず話を聞いてみたい場合は、30分の無料相談をご利用ください。

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オンライン、または滋賀県内は訪問・1回限り・棚卸しの前提確認と、事前に伺った1業務の短いデモ。デモの準備について。法律相談は受けません。

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