医療機器販売の管理帳簿は何を残す?通知・指示と取扱機器の整理

要点

管理帳簿に残す内容の例は、中古品について製造販売業者へ行った通知と受けた指示の記録、取扱機器の一般的名称と取扱期間の一覧です。帳簿から原資料の保存先をたどれる形にし、回答待ちと確認済みを分けて引き継ぐことが、事務の整理の中心になります。

公開:2026年11月5日/情報の確認日:2026年11月5日(出典はこの記事の最後)

この記事は、医療機器の販売業の営業所で管理帳簿を引き継ぐ事務担当者が、中古品の通知と指示の記録、取扱機器の一覧、保存期間を、薬機法施行規則と厚生労働省の通知で確かめるためのものです。

公式ページ・公式ヘルプなどの一次資料を2026年11月5日に確かめました。機能や制度は変わることがあるので、使う前に各ページで最新の状態を確認してください。法律・税務・労務の判断や、効果を約束するものではありません。

例は説明のための架空の例です。確認表や作例は、当社の考えをまとめたもので、公式の機関が示しているものではありません。制度や規約の内容は出典の公式ページで確かめ、個別の判断は専門家に確認してください。

1.管理帳簿に残す基本の内容

確認日:2026年11月5日

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則第164条では、高度管理医療機器等の販売業者等は、営業所に管理事項を記録する帳簿を備えなければなりません。営業所管理者は、研修の受講状況、営業所の品質確保の実施状況、苦情処理・回収処理その他不良品の処理状況、従業者の教育訓練の実施状況、その他営業所の管理事項を記載しなければなりません。

厚生労働省の通知「医療機器の販売業及び貸与業の取扱いについて」は、「その他営業所の管理に関する事項」の例として、中古品の通知・指示の記録と、取扱機器の一般的名称・取扱期間の一覧を示しています。以下では、この書類のつなぎ方を中心に扱います。

2.中古品は送った通知と受けた指示を組にする

施行規則第170条では、高度管理医療機器等の販売業者等が使用された医療機器を他に販売・授与・貸与し、又は電気回線を通じて提供しようとするときは、あらかじめ製造販売業者に通知しなければなりません。ただし、他の医療機器の販売業者等から販売・授与・貸与又は電気回線を通じて提供された中古品を、他の医療機器の販売業者等へ販売・授与・貸与又は電気回線を通じて提供しようとする場合は、この通知義務の例外です。製造販売業者から品質確保その他販売・授与・貸与に係る注意事項の指示を受けた場合は、その指示を遵守しなければなりません。

通知「中古医療機器の販売等に係る通知等について」は、販売業者等からの通知様式を参考として示しています。製造販売業者が別に用いる事前通知書も、適宜見直し等を行って使用することが妨げられるものではありません。

通知「中古医療機器の販売等に関する個別事案の取扱いについて」では、販売業者等は機器の使用状況・状態を正確に通知し、製造販売業者が求める品質確認に適切に対応する必要があります。

3.帳簿から原資料へ戻れるようにつなぐ

担当者の手元に通知や返答があるだけでは、引継ぎ後に対応の経過を追いにくくなります。帳簿に記録を集める際は、対象の機器、やり取りの相手、原資料の保存先を共通の手掛かりで結び付ける形にするとよいです。記録の要約と、相手から届いた原文は分けて残します。

元になる資料帳簿・一覧への結び付け方引継ぎ時に見るところ
送った通知と送付を確かめる資料対象機器の識別情報、通知先、送付日、保存先を対応付けます下書きと送付済みを区別したか
受け取った指示や返答通知の記録と結び、返答日と原文の保存先を残します回答待ちを確認済みとして扱っていないか
指示への対応を記した資料指示ごとの対応内容と確認者、確認日を対応付けます未対応と対応済みが分かれるか
取扱機器の名称を確認した資料一般的名称、取扱開始・終了の記録と結び付けます名称の根拠と取扱期間をたどれるか

この表は書類整理の提案で、法定様式を示すものではありません。空欄だけで状態を表さず、「回答待ち」「確認中」「対応済み」などの扱いを社内で決めておくと、後任が次に行う確認を選びやすくなります。返答がない案件は、次の確認を担当する人と確認予定も一緒に残す形です。

取扱いを終えたものは、終了したことと過去のやり取りをたどれる状態で整理します。名称を直したときにも、以前の記録と対応が分かるようにしておくとよいです。表の見た目だけを整えるより、原資料との対応が途切れていないかを点検することに重きを置きます。

4.保存期間と電子管理の条件を押さえる

施行規則第164条第3項では、高度管理医療機器等の販売業者等は、帳簿を最終の記載の日から6年間保存しなければなりません。厚生労働省の取扱通知では、電子的に記録し、必要に応じ機器を用いて明確に紙面に表示できる場合、その記録を帳簿に代えることができます。複数営業所の帳簿を一元管理する場合も、営業所ごとの帳簿として管理され、各営業所で必要に応じ随時、記録の出入力・閲覧等ができることが必要です。

5.迷ったときは対象資料と質問をそろえる

大阪府の「医療機器の販売業者及び貸与業者の遵守事項」は、一覧が広く適用される事項の抜粋であり、取扱品目によってほかにも遵守事項があると案内しています。同府の「薬事関係等の所在地・業種別申請窓口について」は、府内の許可・監視指導の事務が一部の市へ権限移譲されていると案内しています。ほかの地域では、営業所所在地の自治体の案内から所管の窓口を探すとよいです。

相談前には、対象の機器が分かる資料と、通知・返答の原文、社内で確認が止まっている点をそろえます。販売の可否、機器の区分、管理者の資格は、所管の窓口と専門家に確認します。回答を受けた後は、その内容を確認した人と残件を記録しておくと、同じ質問の経緯を引き継げます。

6.確認表

公開・共有の前に、この表で確かめます。

確認確かめること
□通知の下書きと送付済みの資料を区別したか
□通知と受けた指示・返答を、対象の機器ごとに結び付けたか
□回答待ち、対応中、対応済みの状態と、次に確認する人を明らかにしたか
□取扱機器の一般的名称と取扱期間を、元の資料からたどれる形にしたか
□帳簿の最終記載日と、保存を終える時期の確認担当を整理したか
□電子管理する記録を営業所ごとに探し、必要な形で表示できるかを確認したか
□判断に迷う事項を、対象資料とともに所管の窓口・専門家へ確認したか

7.自社の事務の手順まで形にしたいとき

ここまでの確認を、自社の事務の手順書や、AIの結果を確かめる検査まで形にしたい場合は、当社のように、手順と検査の設計まで行う相談先が選択肢になります。オンラインは全国から対応しています。

自社の事務のどこから確認を入れるかを相談したい場合は、初回無料相談をご利用ください。法律・税務・労務の判断や、効果の約束は行いません。

出典(確認日:2026年11月5日)

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