Practical Guide · AI Workflow
業務棚卸しのやり方と
AI業務改善のチェックシート
AIで事務時間を減らしたいときは、まず「どの作業に、どれだけ時間がかかり、誰が何を確かめるか」を整理します。経営者・事業責任者の方が、転記・集計と文書・資料作成のどちらからでも始められる手順です。
作成:合同会社Vaynexis / 公開日:
進め方 / 2つの記入例 / 最初の1業務の選び方 / 効果の確かめ方 / 滋賀県での相談
Start
業務棚卸しは、仕事を作業単位に分けること
ここでの棚卸しは、商品在庫の確認ではなく、日々の仕事の洗い出しです。「経理」「営業」のような部署名ではなく、「届いた明細を台帳へ転記する」「会議メモから議事録を作る」のように、入力と完成物が分かる単位で書きます。
- 直近の作業を書き出す。担当者と一緒に、毎日・毎週・毎月の作業を確認します。月末だけの作業や、修正・問い合わせへの対応も含めます。
- 下のシートを1業務ずつ埋める。所要時間は実測か担当者の概算かを区別し、分からない欄は「未確認」と残します。
- AIに渡す部分と、人が確かめる部分を分ける。転記前の整形、文書の下書きなど、途中の作業から検討します。
- 小さく試し、確認・修正を含めて測る。元のデータと手順を残し、品質を満たしたかを確認してから対象を広げます。
目的は、営業・顧客対応など本業に使える時間を増やすことです。不要な転記の廃止や、Excelの関数・既存システムの設定だけで済むなら、その方法も候補にします。
Worksheet
業務棚卸しチェックシート
以下の項目をコピーして、お手元の文書や表に1業務分ずつ記入してください。このページでの登録・送信は不要です。印刷して余白に書く方法でも使えます。
| 記入する項目 | 確認する内容 | 記入欄 |
|---|---|---|
| 業務名・目的 | 何を完成させ、誰が使うか | ______ |
| 担当・確認する人 | 作業担当と、最終確認の担当 | ______ |
| 頻度・件数 | 日・週・月のどれかと、その期間の件数 | ______ |
| いまの時間 | 準備・作業・確認・修正の内訳。測定日・測定件数・実測か概算か | ______ |
| 元データ・完成物 | 入力元、出力先、使っている様式・道具 | ______ |
| ルール・例外 | 判断の決まりと、通常どおりに進まない条件 | ______ |
| 扱う情報 | 個人情報・顧客情報の有無。利用するAIへ入力してよい範囲と社内ルール | ______ |
| 完成の条件 | 一致すべき件数・金額・出典、必要な項目、承認する人 | ______ |
| 試す範囲 | AIや既存ツールに任せる工程、人が確かめる工程、元に戻す方法 | ______ |
| 次の行動 | 試す担当・日程・対象件数・見直す日。未確認の項目 | ______ |
記入段階では業務の構造だけを整理できます。相談時も、実際の顧客データや機密情報を最初から送る必要はありません。
Examples
転記・集計と、文書・資料作成の記入例
以下は説明用の架空の業務です。実在のお客様の事例や、改善効果の実績ではありません。頻度・時間は貴社で確認して記入します。
Data
売上明細を月次の一覧へまとめる
- 元データ・完成物
- 部門別のCSV明細 → 月次集計表。
- 担当・頻度・時間
- 担当者と確認者を決め、月の処理回数・件数と、現在の準備・集計・確認時間を記録。
- 試す範囲
- 列名・日付の形式を揃える。合計は関数や決まった処理で再計算する。
- 人が確かめる項目
- 元データと処理後の件数・金額。重複らしく見える行は、同じ取引と確認できるまで削除しない。
- 次の行動
- 個人情報を除いたテスト用データで1期間分を試す。欠損・取消・重複候補の扱いを記録する。
Documents
会議メモから議事録の下書きを作る
- 元データ・完成物
- 会議メモ → 決定事項・担当・期限を分けた議事録。
- 担当・頻度・時間
- 作成担当と内容の確認者を決め、会議の回数と、下書き・確認・修正時間を記録。
- 試す範囲
- 決めた様式への整理と文章の下書き。社外への送信は承認後に行う。
- 人が確かめる項目
- 元のメモとの一致、決定と提案の区別、担当者名。決まっていない期限は「未定」と残す。
- 次の行動
- 架空の会議メモで試す。出典の箇所を示して確認し、修正してから共有する手順を決める。
Select
最初の1業務は、結果を確かめられるものから
時間がかかる順だけで決めず、完成の条件と確認の負担も見ます。次の3つに分けると、今の会社で始める範囲を選びやすくなります。
- 小さく試す候補
- 繰り返しがあり、元データと完成物が揃い、間違いを確認できる作業。入力を許可されたテスト用データで、担当者が戻せる範囲から試します。
- 先に整理する候補
- 部署ごとに様式が違う、完成の条件がない、元の情報が不足している作業。様式・ルール・確認者を決めることから始めます。
- 人の判断を残す部分
- 金額の確定、取引条件の交渉、承認、社外送信など。下書きや整理にAIを使う場合も、権限を持つ人が判断します。
検査を含めると時間が増える場合や、品質を確かめられない場合は、試し方を見直すか対象から外します。AIを入れること自体を目標にはしません。
Measure
準備・確認・修正まで含めて、改善前後を比べる
同じ種類・量・品質条件の作業で、改善前後の時間を測ります。AIが出力するまでの時間だけを比較すると、その後の確認や手直しを見落とします。
| 残す記録 | 改善前 | 試した後 |
|---|---|---|
| 条件 | 対象期間・件数・難易度・完成の条件 | 同じ条件か、違う点は何か |
| 人が使う時間 | 準備+作業+確認+修正 | 準備+操作+確認+修正 |
| 品質と例外 | 間違いや手戻りの内容 | 確認に通った件数、除外・再処理の内容 |
AIの処理待ち時間は、人が別の仕事をできるかも記録します。少数の試行で得た時間差を、そのまま全業務の削減実績や人件費の削減額には置き換えません。外部ツールの費用や、毎月の運用・保守の手間も合わせて判断します。
Next Step · Shiga
滋賀県で、業務棚卸し・AI業務改善を相談する
「どの仕事から始めるか決められない」「確認する人の負担まで整理したい」という段階から相談できます。愛荘町の合同会社Vaynexisが、滋賀県内への訪問と全国オンラインに対応します。経営者・事業責任者の方と、事務負担を減らし本業に使える時間を増やす方法を考えます。
このガイドは、ご自身で現状を整理するためのものです。当社の支援では、聞き取りをもとに業務の優先順位、AIへの指示、検査方法を設計します。基本はお手元のAIで実装していただく形です。文書や小さな自動化を当社が制作する場合は、範囲を見積もりで確認します。
業務の棚卸し・AI顧問の支援内容 / 納品する棚卸しレポートの見本 / 料金と条件
電話:平日 10:00–18:00。窓口の詳しい案内は無料相談のページをご覧ください。